- 1.建築家紹介
- 2.錦帯橋の構造的な美しさが代表する風土
- 3.ものづくりが好きだった少年時代
- 4.建築より車好きだった若き日
- 5.いよいよ建築に開眼する
- 6.精神が拡大していく建築を目指す
- 7.変化し発展していく窪田デザイン
- 8.ポルシェ好きのカー・マニアは美術館を目指す
- 9.建築作品ギャラリー
ポルシェ好きのカー・マニアは美術館を目指す
ポルシェ好きのカー・マニアは美術館を目指す
将来の建築的ターゲット
建築以外で好きなことはやはり車ですか。
もちろん車はずっと好きです。
いろいろな車に乗っているのですか。
ポルシェに乗っていました。
僕も以前はちょっとポルシェに乗っていたのですが、維持費がかかるので止めてしまいました。
僕は一切かからなかったです(笑)。元々修理屋になろうかと思っていましたから(笑)。ポルシェのディーラーにもっていくとそれは絶対に高いです。普通の整備工場でもポルシェのことをわかるところはあるので、そういうところを探さないとダメなんです。
そうなのですね。窪田さんは自分で車の修理をしているのですか。
以前はそうでしたけれど、最近はブラックボックス化しているので、手を出さないようにしています。
今もポルシェに乗っているのですか。
去年事故ってしまって、なくなってしまいました。ポルシェで事故ったのは、最近の激しいゲリラ豪雨で、高速道路で轍の深いところに水が溜まっていて、事故になってしまいました。以前以上に自然環境が悪くなっているので、それに対応するように車の運転も頑張らないといけません。
今は何か特別な外車に乗っているのですか。
今はアウディの小さいのに乗っています。
今でも建築以外で好きなのは車なのですね。
車と時計も好きですね。あとは映画を見たり。基本的にデザインのインダストリアルなものが好きです。車が好きというのもインダストリアルのひとつとして面白いと思っています。そういう意味で時計も面白いと思います。建築家で映画の嫌いな人はほぼいないと思いますけれど、よく見ます。
若い頃から海外建築も見ていらっしゃいますが、最近の建築で注目しているものはありますか。
この間も何件か見ましたけれど、ザハ・ハディドはスゴいですね。このまま何年かは建築界を引っぱっていく人だろうと思っています。
OMAやジャン・ヌーヴェル、スティーヴン・ホールなどはどうですか。
ほぼ峠を越していますよね。具体的には知らないですけれど、OMAを見るとレム・コールハースとは縁が切れているなとか、事務所としては大きくなって、いいものをつくれる環境はあるんでしょうけれど、ヌーヴェル自身は作品にあまり関わってはおられないのかなと思います。そういう意味では現在生きている中で一番スゴいと思っているのは、アルヴァロ・シザです。僕の建築を見る視線では、建築家は必ずどこかで山を降り始めなければいけない時期があると思います。誰でもそうだと思うんです。ミースでも「ファンズワース邸」をやっていた時期に比べると、その後の状況はミースの中ではそうでもないなというのがあるわけです。それでいうとシザは非常に類い稀だなと思っています。あの年齢なのにジワジワと上がり続けていて、そういう建築家はあまりいないと思います。以前よりも良くなっています。
窪田さんが今後やりたい建築はどういうものですか。
簡単にいうと美術館とかそういうものをやりたいと思っています。もちろん美術館は美術作品を見せる館です。だけどミースやコルビュジエを見ていても、精神が広がるようなものが建築で、本質的なところが求められていると思っています。今は住宅でそれを実現しようとしていますし、「kitchenhouse」のような大きなものでも、それをどういうふうに実現するかをやっています。僕はそれを実現するために建築をやっていると思っています。美術館のような施設であれば、それを見ようと少し落ち着いた精神状態で来られる方が多いので、そういう方に今言っているような建築を提供できれば、その美術館は愛されることになっていくのではないかと思っています。僕が住宅でやっているようなことを、多くの方が体験できるような場所をつくれればいいと思っています。
住宅だとオーナーが決まってしまいますが、もっと不特定多数の人に体験してほしいということですね。美術館も崖がいいですかね(笑)。ここで話しておくと多くの人が見ますから、実現に繋がるかもしれません(笑)。
ぜひ大きな文字で掲載しておいてください(笑)。
今日は長い時間ありがとうございました。
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