建築家紹介
【第61回】窪田勝文氏に嫌築技術者インタビューを仕掛ける
僕はこれほど建築が嫌いであった建築家に初めてインタビューをした。だがこの窪田勝文さん、今では白い清楚でクールなハイモダンの住宅をつくることでは他の追随を許さない存在だ。その経緯(いきさつ)は本インタビューを読んでもらうことにして。ともかく彼の住宅の敷地はほとんどが海に面した崖とか、町を見下ろす高台とか、建築家垂涎の好立地なのだ。そこに白亜のピュアな空間が大開口部で美しい自然を独り占めにする。その狙いは、建築空間は人間のストレスを除去し精神を解放することだ。
ところがそんな高邁な建築意図をもつ窪田さんは、もっとも人間の精神を解放するお酒が飲めない!あの高価で美味しい日本酒・獺祭の産地岩国でこれは致命的だ!それで、夜の食事会では僕だけが獺祭や黒松という名酒をいただく至福!窪田さんは建築より車のような精巧なインダストリアル系に興味があった。あの錦帯橋の下で泳いだ少年時代の記憶は、その精緻な構造が建築家になったベースにあった。
略歴窪田勝文/Katsufumi Kubota
- 1957
- 山口県岩国市生まれ
- 1981
- 日本大学工学部建築学科 卒業
(株)K構造研究所 勤務 - 1988
- 窪田建築アトリエ 設立
- 現在
-
山口大学 非常勤講師
日本建築学会正会員
日本建築家協会正会員
山口県デザイン協会正会員
受賞歴
- 1999
- ひろしま街づくりデザイン賞 奨励賞
グッドデザイン賞
JCD デザイン賞
- 2001
- グッドデザイン賞
ひろしま建築文化賞 - 2002
- World Architecture Award
- 2004
- デダロ・ミノッセ国際建築賞2003/2004 審査員特別賞
- 2005
- バルバラ・カポキン国際建築賞 住宅部門 最優秀賞
グッドデザイン賞
住まいのあかりコンクール 審査員特別賞
まちなみ住宅 100 選 - 2006
- デダロ・ミノッセ国際建築賞2005/2006 奨励賞
シカゴ国際建築賞
JCD デザイン賞
建築士会連合会賞 優秀賞 - 2008
- デダロ・ミノッセ国際建築賞2007/2008 奨励賞
よこすか景観賞 - 2011
- デダロ・ミノッセ国際建築賞2010/2011 奨励賞
- 2013
- 山梨県建築文化賞 建築文化奨励賞
- 2014
- デダロ・ミノッセ国際建築賞2013/2014 審査員特別賞
福岡市都市景観賞 建築賞
主な作品
- 1993
- CRYSTAL UNIT Ⅰ
- 1996
- CRYSTAL UNIT Ⅱ
- 1997
- Y-HOUSE
- 1998
- CRYSTAL UNIT Ⅲ
- 2001
- 山口県館/山口きらら博 パビリオン
- 2004
- I-HOUSE
M-HOUSE - 2005
- M-CLINIC
- 2006
- NO-HOUSE
- 2007
- T-HOUSE
KA-HOUSE
F-HOUSE - 2008
- U-HOUSE
AB-HOUSE - 2009
- MA-HOUSE
AR-HOUSE - 2011
- OR-HOUSE
くらさこ保育所 - 2012
- A-HOUSE
TA-HOUSE - 2013
- G-HOUSE
- 2014
- キッチンハウスショールーム福岡店
TOTOホームページの無断転用・転記はご遠慮いただいております。