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品番がわからない場合


将来への展望

将来への展望
旅行と書籍出版をしたい

松永さんがやってきた仕事を誰か家族に継がせることは考えていないのですか。

まるで絶望的ですね(笑)。建築に関心がなくはないんだけど、今息子は京都で大学の先生をやっています。

建築の先生ではないのですか。

建築じゃありません。地理学。僕のやっていることとちょっと接点があって、そっちの方面で後を継がせようとは思っていますけれどね。

松永姓は残りますね。お子さんはひとりですか。

ふたり。娘もいます。

今はご自宅で奥様とふたりですか。そうすると家族サービスなんてないですか。

ないね(笑)。

かつては休みの日にも事務所に来ることがあったと思いますが、今はそんなことはないのですか。

スタッフには独立してもらったので、自分の時間は自分でコントロールできます。大学も辞めちゃったから、オブリゲーションは全然ありません。

では松永さんの趣味は。

旅行じゃないかと思っています。

仕事が絡んでいるのでしょう。

仕事と趣味が一緒なの。というのは知らない街に行くじゃないですか。見ていると、どんどん目に入ってきちゃうわけ。それを記録しておきたいと思っています。今書こうと思っている本がいくつもあります。そのひとつがASEAN本。まだ略歴には書いていないけれど、去年、一昨年と筑波にある建築研究所という国立機関の人たちや松村秀一さんと一緒に、ASEAN諸国に進出した住宅産業の現状を視察に行って来たんです。報告書も出しています。ASEANの社会と住宅には、とても面白い世界があって、僕は学術書を書くつもりはないんです。実はその時に出会ったのがASEANの女性たち、女傑(笑)。インテリだし、すごくやる気があるし、社会に貢献したいという人たちがいっぱいいて、そういう人たちに話を聞いています。僕自身が書くんじゃなくて、例によってまたそういうことに詳しい人を集めてね。

旅行にはそういう目的もあるのですね。

次のテーマを探しているんです(笑)。

これからつくりたい建築はありますか。

『新建築』の最新号が届いたのを見ていて、まだまだやれることがいっぱいあると思っていて、木造はやったけど、次は何かやれるかもしれないと思ってはいます。だけど頼まれないと。自分でつくるものではないからね(笑)。

将来的な展望は旅行でゲットした情報をネタにして本を出すことですか。

本は出したいね。今回7人で集まって、1冊の本にまとめたんだけど、こういうやり方はなかなか面白いと思っています。今回の本の反響も、ある自治体からすぐあって、これからまた大風呂敷が広げられるかもしれません(笑)。

インターネットの時代ですけれど、本はなくならないですよね。

そうですよ。インターネットでは本のようにパラパラっと見られないですもんね。

今日は色々面白い話をありがとうございました。それではハモニカ横丁に席を移しますか?

行きましょう!


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