今回のインタビューは、京都の町家や長屋のリノベーションにおいて、若手建築家では並ぶものなき存在と目される魚谷繁礼氏。その方面の知識では並ぶものなき浅学非才を自認する僕は、伺った時インタビューの前に作品を見学させていただきたいとお願いしておいた。京都駅新幹線中央口には、魚谷さん自らがスタッフを連れて出迎えてくれた。作品はリノベの方が新築より少し多いようだが、全部で60～70件が竣工という多作家。路地から路地へと町家、長屋、ホテル、シェアハウス、教会など7～8作品を見学する大ツアー！何回か来ている京都体験で、僕は初めて京都の真の街並み構成や路地裏が理解できた。建築見学に加えて、魚谷さんのリラックスした車内講義が物を言った。

事務所は五条鴨川沿い近くのオフィス・ビルの4階。裏側の窓から鴨川越しに東山方向の美景が目の当たりに見える素晴らしさ。4時スタート予定のインタビューは5時半頃開始と遅くなったが、夜は彼が仲間の建築家やライターを呼んでの飲み会だから互いに無頓着。会場は僕の好きなハモニカ横丁の京都バージョンを選んでくれたために、古都の酒宴は話題縦横・酒肴三昧となり深夜2時に及び、帰宅困難者も出るほどの楽しさだった！