ある住宅地区では他との差異化のために公共部分の充実をうたうあまり、浪費が過ぎるように思われるものも出てくる。ここにはホテル式エントランスホールあり、プールあり、フィットネスあり、オープンカフェあり、茶芸室あり・・・。
ともにオフィス+ホテル式アパートの複合ビル。左は基準階にガラスボックスが噛み込むことで「基準階のないオフィスビル」になるというのが、上は「黒と白の純粋立面」がキャッチコピー。
アートの力を借りた差異化。モデルルームにアーティストの作品を展示させて撮影しそのまま広告に使っている。なんでもこれは「人類の潜在意識の中には母胎への回帰願望がある」ことを示している彫刻作品だとか。安心感を提供できる住宅ですということを言いたいのだろう。
造語で図られた差異化。中国語ではホテル型アパートメントのことを「公萬(ゴンユー)」というがここでは同じ音で「宮萬」という字をあてて高級感を出している。いわく「宮萬がペキンにもとうとうできた」。広告上彼らが定義する宮萬とは「外壁に塗料を拒絶しオール天然石材立面」とのこと。
設備ユニットを海外メーカーのものにすることは最も一般的な差異化の手法の1つ。「藍堡(ビルの名前)では、ナットですら尊い!」。ナットの一つに至るまでごまかさないで輸入しています、というメッセージ。
西欧嗜好はもちろん根強いものがある。「広くて豪華な空間内で初めてもっともセレブな上流生活を送ることができる」、石貼りの玄関では執事が出迎え、書斎で歓談、ピアノの演奏がある居間でソファにすわり、ダイニングにはシャンデリアがぶら下がる(上)。「アンダルシア風」別荘、ちなみに同じデヴェロッパーは「トスカナ風」も売り出している(左)。ヴェニスのような水際住宅の透視図(右)。