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内藤 廣氏
内藤 廣氏 



内藤さんは事務所を替えない建築家だ。もう何10年間も九段下の角に立っている様式建築のようなビルにいる。内藤さんの部屋も変わらない。学生時代、師の吉阪(隆正)さんから「思ってもいないことを書くな」「迷った時は良心の声を聞け」と戒められた内藤さんは、苦しみつつこの言葉を遵守。その不変性が今日の内藤さんを在らしめたと僕は思う。 僕も初めて聞いた「海の博物館」の辛辣な設計プロセスの話。不撓不屈の精神で貫いた7年半の忍耐と努力の結果は、著名な建築賞を3つも受賞するという栄誉に輝いた。 東大土木工学科(現・社会基盤学科)に行ってからは“建土築木”で自分の幅を広げた内藤さんは“木造の内藤”という定評を越え、RCもスティールもガラスも達者なのだ。


1950年 神奈川県横浜生まれ
1974年 早稲田大学理工学部建築学科卒業
1974-76年 早稲田大学大学院にて吉阪隆正に師事、修士課程修了
1976-78年 フェルナンド・イゲーラス建築設計事務所勤務(スペイン)
1979-81年 菊竹清訓建築設計事務所勤務
1981年 内藤廣建築設計事務所設立
2001-02年 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学助教授
2003年 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学教授



1993年 「海の博物館」で芸術選奨文部大臣新人賞
  「海の博物館」で日本建築学会賞作品賞
「海の博物館」で第18回吉田五十八賞
1998年 「うしぶか海彩館」でくまもと景観賞
2000年 「牧野富太郎記念館」で第13回村野藤吾賞
  「牧野富太郎記念館」で日本照明学会照明普及賞優秀施設賞
  「牧野富太郎記念館」でIAA国際トリエンナーレ グランプリ
  「牧野富太郎記念館」で第42回毎日芸術賞
2001年 「牧野富太郎記念館」で第42回BCS賞
2004年 「ちひろ美術館・東京」で第45回BCS賞
  「みなとみらい線馬車道駅」でグッドデザイン賞
2006年 「島根県芸術文化センター」でInternational Architecture Award
  「牧野富太郎記念館」で土木学会デザイン賞2006最優秀賞
2007年 「日向市駅」で優良木造施設林野庁長官賞
  「島根県芸術文化センター」で第48回BCS賞
  「日向市駅」で第52回鉄道建築協会賞国土交通省鉄道局長賞
  「苫田ダム」で土木学会デザイン賞2007最優秀賞
2008年 「島根県芸術文化センター」で第14回甍賞 経済産業大臣賞
  「日向市駅」でブルネル賞



1984年 ギャラリーTOM
1992年 海の博物館
1997年 安曇野ちひろ美術館
  うしぶか海彩館
  茨城県天心記念五浦美術館
1998年 古河総合公園管理棟
1999年 十日町情報館
  牧野富太郎記念館
2001年 倫理研究所富士高原研修所
  最上川ふるさと総合公園センターハウス
2002年 フォレスト益子
  ちひろ美術館・東京
  九谷焼窯跡展示館
2004年 みなとみらい線馬車道駅
2005年 島根県芸術文化センター
  リバーリトリート雅樂倶 ANNEX
2006年 とらや御殿場店
2007年 とらや東京ミッドタウン店
  とらや工房
2008年 日向市駅


 
1995年 『素形の建築』(INAX出版)
1999年 『建築のはじまりに向かって』(王国社)
2003年 『建築の終わり』(共著,TOTO出版)
2004年 『グラウンドスケープ宣言』(共著,丸善)
  『建築的思考のゆくえ』(王国社)
  『内藤廣/インナースケープのディテール』(彰国社)
  『建土築木1 構築物の風景』(鹿島出版会)
  『建土築木2 川のある風景』(鹿島出版会)
2007年 『内藤廣対談集―複眼思考の建築論』(INAX出版)
2008年 『構造デザイン講義』(王国社)
   




写真提供: 内藤廣建築設計事務所
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