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ブザンソン・コンペ案
ブザンソン・コンペ案

ブタペスト・コンペ案
ブタペスト・コンペ案

長崎県美術館
長崎県美術館
撮影:阿野太一
この間、ブザンソンブタペストのふたつの国際コンペを獲得されましたが、どのようなコンペだったのですか。

ブザンソンは、典型的なフランスの公共建築コンペでした。コンサートホールと現代美術館とがいっしょになったものです。

そうすると規模は10,000m2くらいあるのですか。

9,000m2くらいあるんじゃないかな。「長崎県美術館」よりは小さいです。

隈さんとしては手慣れたものですね。

今回は、川べりに既存のレンガの倉庫があるんですが、その倉庫を美術館に利用するんですね。それでコンサートホール部分は新たにつくって大屋根でつなぐんです。そういうような形で、全部をゼロからつくるのではなくて、古いものを一部利用して 、時間を重ねるというのが、最近僕が興味のあるやり方です。

ブタペストのほうはどういうものでしたか。

これはブタペストの西駅というエッフェル塔のエッフェルが設計した美しい駅があって、東京で言うと上野駅に近いですね。東京駅ではなくて、ちょっと下町っぽい賑やかな場所に西駅というのがあって、その西駅前に中央官庁街をもってきて、隣りに住宅、民間の商業ホテル街をもってきて、というものです。

その由緒ある駅の駅前を一新するなんて、大変なアーバン・プロジェクトですね。

そうアーバンなんです。すごいスケールだから、はっきり言って取れるとは思っていないプロジェクトでした (笑い)。取れたらどうしようとあまり考えないで、むこうの若手と組んで出してみたら、取れちゃったんで、大慌てしているんです(笑い)。

それはどれくらいの時間がかかるのですか。

国の中心プロジェクトで、首相が都心部の再活性化の一番の目玉にしているプロジェクトなので、12月までに第1期の確認申請を出すようにと言われています。この前決まったばかりで12月に確認申請を出すなんて、絶対に日本だったらあり得ないけれど、首相の特命で何日までに出すようにと日にちも決まっています。役所がそれを審査するのを待つからと(笑い)。

厳しいスケジュールですね(笑い)。来週に海外へ行くと聞きましたが、そのためですか。

ブタペストはこの前行って来て、大体の方向性を出したので、今むこうでどんどん図面を描き始めている状態です。

ブザンソンのほうは長く時間がかかるのですか。

フランスは割とリーズナブルに動きをとってくれるので設計期間も長いですね。

ショーの製塩工場
ショーの製塩工場

「ショーの製塩工場」があるところですね。

そうです。

ブザンソンとブタペストのコンペでは、ライバルに著名な建築家はいたのですか。

ブザンソンのほうは最後5者のうち、僕以外はフランスとイタリアの事務所でした。淵上さんが知っているところでは、マニエル・ゴートラン。

マニエル・ゴートランというのは知りません。どんな建築家ですか。

女性ではフランスのエース。それからフクサスの事務所が入っていました。

ブタペストはどうでしたか。

ブタペストはオープン・コンペなんです。前もってコンペに関するシンポジウムをやったんです。世界から建築家を何人か呼んできて、ブタペストの都市の将来をどう思うかということを話合うカンファレンスをやったんです。ドミニク・ペローとフューチュア・システムズとコープ・ヒンメルブラウと僕と呼ばれて、議論をしたわけです。これは面白いコンペになりそうだなと思った。ダニエル・リベスキンドが中心になって審査をするというのも面白そうなので、これはやってみようと出してみました。ただ規模が大きいので、ア−バン・デザインが得意なところもボンボン出してくるから、取れると思っていなかったんです。
フィンランドのバス停
フィンランドのバス停

カナリー諸島の集合住宅
カナリー諸島の集合住宅

カリブ海のリゾート
カリブ海のリゾート


海外作品といえば、フィンランドに作品がありましたね。

フィンランドでは「バス停」をやっています。今、いくつか動いているのがあります。スペインのカナリー諸島の集合住宅とか、カリブ海のリゾートとか 、フランスのシャンパンのシャトーとかです。

ずいぶん遠いところですね(笑い)。中国にもありますね。

中国も北京、成都でいくつか動いています。 海外プロジェクトはいくつかあるけれども、オープン・コンペで取ったのは初めてです。

いよいよ国際派ですね。1、2個作品をつくるのと違って、コンペで勝つというのは並大抵ではありません。僕はこんなに遅い時間(22時)にインタビューをしたのは初めてですが(笑い)、それほど忙しいのにもかかわらずインタビューを受けていただいて嬉しかったですし、すごいなと思いました。先週海外から帰ってきたばかりでまた来週すぐに行くというスケジュールの合間に、普通の人はインタビューを受けてくれません。

そうですか(笑い)。

先に延ばしてほしいと言われると思っていました(笑い)。


  
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