京都工芸繊維大学のプロフェッサー・アーキテクトの岸さんは、海外で出版された単行本のほうが日本国内のそれより多いという国際派。実際京都を活動の拠点にしていると、文化的な距離は東京より京都のほうが海外に近いと言う。穿った卓見だ。自称近代主義者にしてポストモダニストの岸さんは、巷間“鉄骨の岸”言われるくらい、ミース的でストレートなスティールの美学を披露する。その背景には建築史出身の揺るぎなき博覧強記の知識が蓄積されている。