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   台湾の国際コンペで実力を発揮


團さんは仕事を取る場合、特命が多いのですか、それともコンペですか。

両方です。最近はコンペが多くなりました。

日月潭コンペ
日月潭コンペ

台北国際空港の第1ターミナル・コンペ
台北国際空港の
第1ターミナル・コンペ

近年、台湾のコンペに強いですね。いくつ勝ったのですか。

ふたつ。ひとつは
日月潭の「Landform Series」というコンペで、もうひとつは台北国際空港の第1ターミナル「Gateway Series」のコンペです。たまたま自分の考えているテーマと合ったコンペでしたから。

「日月潭」はどのようなコンペですか。

潭というのは湖です。そこに政府の観光局の建物をつくるんですが、将来それに附随するホテルを誘致するという計画です。普通ですと景色のいい湖側にホテルを置くのですが、そうすると内陸側が死んでしまいます。ですから前庭をまずつくるという考え方で、地形と一体となったものをつくって、ホテルの窓からは手前の近景が見えるようにしました。

「台北国際空港」のコンペは。

オリジナルのターミナル1が老朽化してしまったので、それを壊さないで、年間500万人で計画されていたものを、1,500万人ノーマライズするというのが要求事項でした。全部壊して建てるのに比べると、CO2が1/8に固定できるし、コストは1/20です。成田空港でも500万人を1,500万人にする第1ターミナルの改修をやりましたが、1,500億円かけています。ところが「台北国際空港」では50億円です。土の移動も1/28に低減できます。この提案をおいて他にないということで選ばれました。

「台北国際空港」は改修だったのですね。この空港のオリジナルのデザインはサーリネンの「ダレス国際空港」に似ていますね。

そうですね。流行りだったんですね。僕の提案ではここの使っていないテラスの部分を内部化することで、延床面積を3倍しなくても、その増床だけでカウンターの数をめちゃめちゃ増やすことができるんです。

台湾ではそのふたつとも進行中なのですか。

ええ、一進一退を繰り返しながら。ようやく「日月潭」の向山地区のビジターセンターが着工することになりそうです。日本と比べてやたらに官僚的プロセスが多いから時間がかかります。

台湾のコンペにチャレンジしようと決心させたものは、何でしたか。

コンペのタイトルが「Landform Series」となっていて興味を引かれたからです。「日月潭」が1等に決まってから、もうひとつ「台北国際空港」のコンペがあると聞きました。それがあと2週間しか時間がない。事務所のスタッフにどうしようかと聞いたら、みんな下を向いていたので一旦はやめることにしました。それから台北に出張した帰りに空港を見たら、やっぱり老朽化していて気の毒になりました。なぜコンペを企画したのかもよく理解できました。そしたらすぐにアイディアが浮かびました。確か1月7日提出でしたので、わずか10日間でコンペを提出したのを覚えています。正月返上で頑張ったスタッフには感謝しています。

国際コンペでの團流の戦略は。

特にありません。テーマに賛同できるものや、自分がそれに対して答えてみたいと思うようなものに挑戦することだと思います。

ANAS国際コンペ
ANAS国際コンペ

ANAS国際コンペ
ANAS国際コンペ
イタリアの「ANAS国際コンペ」で提案されたデザインは、有機的でカッコよかったですが、あれはでき上がるのですか。

あれは佳作でした。隈研吾さんと渡辺誠さんも佳作に入っています。そういうところに目を付けていただいて、大変光栄です(笑い)。

非常に有機的でいいのかなと思いました(笑い)。

僕にとってはごく自然な流れです。

どのような内容のコンペでしたか。

ナポリの郊外で高速道路が1本できてしまったために、既存の側道が廃道になってしまいました。この廃道をこれからどうしていったらいいのかということでした。遺跡が出たというので、その道の下に考古学博物館を位置付けました。この道に穴を空けていって、竹を植えていくと、やがてこの竹が廃道をバリバリと破っていって竹林になっていくという案でした。でもこれは落ちてしまいましたから(笑い)。

落ちてしまってもいい案はいいのですね。コンペの実施案よりも落ちた案のほうがいいことはありますから。

落ちてしまった案を覚えていてくださったというのは、本当に光栄です。




  
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