(http://www.americanrock.com.cn/PostModern/index.htm) |
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| ●インタヴューを終えて この物件の名前に話をもどしたい。中国語の「後現代」は「ポストモダン」を指す言葉で、建築や美術の世界では一つの潮流にもなった専門用語である。この物件のウェブを見ると、「後現代=ポストモダン」というのをそれなりに一生懸命考えて住宅のデザインを特徴づけたようにも見える。マイケル・グレイヴス(アメリカのポストモダニストの旗手だった建築家だ)の名前が紹介されていたり、建築におけるポストモダンとはどういう概念か説明するサイトがあったり。実際これから3期でつくる商店街は、アメリカのショッピングモール風だというから、ポストモダン風になるのかもしれない。 一方でこの物件が最初に北京の不動産市場に出てきたとき、その名前が剽窃なのではと話題になったことも私は覚えている。大望橋にある「現代城」のマネだと新聞やネットで大分噂になったのだ。「現代城」はCBDのすぐ脇にあって北京でとても成功した物件である。それに「後」を付けただけの名前では、確かに先んじる成功例にあやかりたいという意図が見え見えのようでもある。少なくとも今できている「後現代城」の1、2期の住宅は、ポストモダンではなくモダン風になっている。「現代城」もモダン風だけれど、デザインの上ではそう似ているわけでもない。 つまり、名前一つとってもそうだが、広告の打ち方にしても、住宅そのもののデザインにしてもすごく曖昧な印象を与える物件なのである。しかしだからといって質が悪いというわけではない。状況にあわせてさまざまなものを変化させながら作られている。今まで扱ってきた4つの住宅はどれもかなり明確なセールスポイント=核があって売り出されている感じがした。設計者が外国人だとか、外国の建設技術を取り入れているとか、外部空間と公共部分にお金をかけているとか、管理がホテル並みだとか。この物件は少し違って、長引く建設に合わせて住戸タイプを変化させたり、モダンな住宅とポストモダンなショッピングモールを同居させたり、設計者として複数の会社が関わっていたりしている。よく言えば柔軟だが悪く言えば核がないように見えるのだ。設計をやっていると核があるほうがいいような気もするんだけれど、実際1、2期とも完売というのを聞くと、柔軟なのでもいいのかなあと思わされる。結果としてそれなりにお金をかけて住宅の質が落ちておらず、立地も便利だったらよく売れるということなのだろうか。見ていていろいろ考えさせられる物件だったことは間違いがない。 これなら買うかと自問しても、やはりうんとは言えない自分がいる。しかしそれなりにそこそこのレベルで納まっている物件なのだ。中国の今のホワイトカラーが買いやすい、標準的な物件と言えるのかもしれない。 |