(http://www.jw-soho.com/)
インタヴューの前に―
   ペキンのインターナショナル・スタイル
物件データ
インタヴュー1
インタヴュー2
インタヴューを終えて


●インタヴュー2

相手:借主カップル(会社経営のカップルで、SOHOとして利用。董事長の浦野聰氏と総経理の王易淵女史)
場所:建外SOHOのご自宅兼事務所にて(朝陽区東三環中路)
日時:2004年9月12日


日本人と中国人のカップルが建外SOHOの最上階で会社を経営しているというのを聞きつけて取材に行った。聞くとオープン直後に入居していて、もっとも早くから住んでいる人たちであるということがわかった。また住居と職場を一体にして使用しているのも、まさにこの住宅の建築的な特徴が活かされた例だと言えるだろう。
浦野聰さんは大阪出身の日本人で1950年代生まれ。飲料メーカー勤務後に独立して広告関係の仕事を始めた方である。94年に王さんといっしょに北京で会社を立ち上げて日中を行き来しており、99年からは北京ベースでお仕事をされている。王さんは北京出身の中国人で、中国の政府機関で働いていて日本に研修生として派遣される機会があり、そこで日本の経営管理に興味を持った。そのあと筑波大学の大学院に移って学位を取り、知り合った浦野さんと中国でビジネスをしてみようということになったそうだ。
北京に拠点を構えて今年でちょうど5年のお二人である。建外SOHOにはとても満足しているように見えた。


ここにくるまでの経緯

松:ここは最上階ですばらしい眺めですね。いつから入居されているんですか?

浦:2003年の12月から入居しました。入居した中では私たちはかなり早いほうです。会社としてインターネットの回線をひいたのは私たちがここでは一番でしたし。

松:購入を決められたのはいつぐらいですか?

浦:ここは購入ではなく借りているんですよ。見てすぐ決めました。11月の末か12月のはじめにはすぐ決めて引っ越してきました。2週間くらいですべてやってしまいましたね。

最上階15、16階にある住戸がお二人のSOHOである(左)。画像のほぼ中央に見える螺旋階段の部分が該当住戸のテラスの位置。上階の室内からテラスを通して西側外部を見る(右)。テラスは外部空間で、床のフローリングや玉砂利敷きは新しく入居してから作ったもの。

松:入居されたときには内装はすべて済んでいて家具なんかももうある状態だったんですか?

浦:違います。家具はなにもなくて真っ白な状態でした。そこのテラスのフローリング床なんかもあとから足したんです。その下は室内と同じ大理石になっていましたから。

松:入居前に少し内装工事をする期間があったんですか?

浦:いえ、まず入居してから少しずつやってきました。家具類も入ってからオーダーしたんです。

王:ずっと事務所をどこに移そうかというのは考えておりまして、いろんな場所を見て回りました。友人の紹介でここを見て、見た瞬間に、あ、ここだな、と思いました。立地も中の雰囲気もいいし、当社のこれからめざす方向とも合うしということで、すぐ決めてまず入居しました。そのあと内装の変更や家具の購入などの調整をしたわけです。

松:ちなみに他にどんな物件をご覧になりましたか?

王:あー、もういっぱい見ました(笑)。

浦:ケリーセンターの北側の旺座なんかも見ました。外壁のガラスが二重窓になっていて、窓の間が20センチくらいはなれていて外と違う空気を循環させている物件です。そういうのも含めてたくさん見ました。

王:その前に私たちは青年湖の近くの錦湖園というところに事務所を持っていました。周りに公園があったりで住む上での環境はよかったんですが、これからビジネスをやっていく上ではあんまりいいとは思えませんでした。今の変化している中国のいきいきとした感じではないですから。そこで転居を考えたんです。

松:錦湖園にはどのくらいいらっしゃいましたか?

浦:5年いました。210平米くらいでした。その時は事務所だけの利用でした。近くに別に住居を借りていました。

松:今はこちらでは住居と事務所を一体化させてSOHOとしてお住まいなわけですが、新しい事務所を探すにあたって、最初から住むところと働くところを一致させるおつもりだったんでしょうか?それともこの物件をみて、これならSOHOでやってみようと思われたんでしょうか?

王:北京の不動産については、これは私の個人の考えで正しいかどうかわかりませんが、自分はSOHOとして職住一致でやりたいと思ってもそういうことができる物件が少ないというのが実際だと思うんです。ですからまず職場優先で選びましょう、という方針でした。で、たまたまこういうような物件があったから住居も一緒にしてしまおうという考えが出てきました。また、文化交流というのが私たちの会社の業務の一部なものですから、この環境はみんなが気楽に集まるのにいいとも思ったんです。

浦:人が集まる場所にしたい、ということがありました。前の錦湖園はほんとうに事務所だけで、交通事情も含めてなかなか外の人が来にくい。ここには気楽に来てもらえるように、家具とか、外のテラスとか、そういうのを自分たちで考えてしつらえたわけです。

王:家具は私たちの考える雰囲気にあわせてオーダーしたんですよ。

松:こうしたアンティーク家具は、骨董家具屋さんみたいなところにオーダーしたんですか?

浦:骨董木材を加工している工場に行ったんです。材料はどれも古材です。材料を選んで、こういう雰囲気で作ってくれとスケッチを渡して作ってもらってます。この椅子の背の古いレリーフは200年くらいのものです。

上階の打ち合わせテーブルと椅子。中央の椅子は古材をそのまま再利用して椅子にしたもの。右手前と奥に少し見えている椅子は古材を切り出して椅子にしつらえたもの。テーブルも古いレリーフを利用して上にガラス板をかぶせて作っている。


王:テーブルの芯の部分は龍をかたどったレリーフで、山西省のお金持ちの家の窓だった古材を利用して作りました。

松:お二人は北京にはもうだいぶ長くいらっしゃるんでしょうか?

浦:仕事で10年います。94年に会社を設立したので。日本と行ったり来たりの時期もあったんですが、こちらに腰をすえたのは5年前からです。

松:質問を戻すんですが、去年の11月にこの物件を見てすぐ決められた、とのことですが、それより前には転居はお考えになっていなかったんですか?

浦:いえ、ずっと考えていました。ただいいところがなかったんですよ。1年以上さがしていました。

王:ホテルとかオフィスビルとか、不動産広告に出ているようなところはほとんど見に行きました。なかなかいいものがなくて、ここを見てすぐ決心したんです(笑)。

歓談するお二人。


使ってみて

松:借りられているとのことですが、家主はSOHOチャイナからこの物件を購入した会社なわけですよね?

浦:個人ですね。不動産会社に仲介してもらって見つけました。

松:仲介はSOHOチャイナではなく、別のところですか?

浦:そうです、別の会社です。

松:このタイプで今何平米くらいあるんでしょうか?

浦:使用面積で388平米です。15階と16階の2層です。下の階が事務所で、上の階が打ち合わせと住居に使っています。

松:事実上、上の階にも少し仕事の関係が上がってきているということですよね。

浦:そうです。上の階は3部屋、王さんの書斎、寝室、倉庫で使っています。下の階は大きな事務所空間があって、キッチンと小さな会議室があります。下階の台所は会社の人が弁当をとって食事したりするように使っています。そういう意味では使いやすいですね。

松:従業員はいまどれくらいいらっしゃるんですか?

王:ここに来ているのは20人くらいです。工場を別に持っていてそこを入れたら25人くらいになります。

浦:会社は4つありまして、内装施工、広告、文化交流などの方面の仕事をやっています。それで20人くらいここで仕事をしているわけです。

松:ちなみに賃料はおいくらくらいですか?

王:1ヶ月約5万元です。

松:この値段は相場から言って高いと思われますか?

王:場所から考えると、ここはCBDの中ですこし高いほうですが、一番高いというわけではないです。

浦:北向かいの国貿は単位面積あたりの賃料で比べると30ドル(月当たり平米賃料)だし、西向かいの招商ビルは20ドル以上です。ここは単価でいうと15ドル程度ですから。

松:こちらの賃料はもうお二人と家主だけの間で決められる金額なわけですか?仲介業者などが関係しないわけですか?

王:そうです、家主とわれわれで合意して決める金額です。

松:例えばおとなりは別の賃料で借りているかもしれないわけですね。

王:そうです。この一番上のフロアの2階建てベランダ付きだと平米月当たり18−20ドルというのが平均のはずです。私たちは建物が出来てすぐ入りましたから安いほうです。もしこの下のフロアで1フロアタイプであればもっと安いです。13ドル前後でしょう、12ドルのところもあります。

松:ここは4号棟ですが、この棟が今の段階でどのくらいテナントで埋まっているかはご存知ですか?

王:発売開始から数日で建外SOHOは完売しました。すごい人気でした。購入したほとんどは投資関係で、それがどれだけ貸し出されているかということになるわけですけれど・・・。

浦:結構入っている感じはしますけどね、実感として。

王:私が聞いたのは、今は大きいタイプだけは2、3まだ空きがあるということです。小さいのはもうほとんど埋まったらしいです。借りていても住んでいないというところもいくらかあるでしょうけど。

浦:家族で入っている人が多いですね。西洋系の外国人もたくさん入ってるし。日本人も何人かいるし。そんなにつきあいはないですが。

松:近所付き合いはありますか?

浦:全然ないですね。近所に誰が住んでいるかわからないです。

松:この棟はSOHOでなく住居だけでお使いになる方もいらっしゃるわけですよね。

浦:この棟は多いですね。

王:ここではない7、8号棟はどれもユニットが大きなタイプですから、事務所が多いはずです。感覚的な話になっちゃいますけれど、この棟は住居がもう少し多いと思います。

松:もう少し細かい話ですが、建外SOHOを引っ越し先に選ばれたのはわかったんですが、どうして特にこのメゾネットタイプを選ばれたのでしょうか?400平米くらいのものであれば他にもこの住宅区の中で別のタイプがあったと思われたんですが、最上階のこの2層式住宅を選ばれた理由はありますか?

浦:どうだろう?やっぱり会社の雰囲気と合うと思ったからかな。今使っていても上のフロアと下のフロアで雰囲気が違うじゃないですか、それがいいのかもしれないですね。

王:建外SOHOの中のほかのタイプと比べると、例えば低層のヴィラ(別荘)部分にも事務所スペースはありますが、あれは全然自分たちに合わないと思いました。ビジネスに集中できないと思いました。


低層のヴィラタイプはシーラカンスが設計した。ウインドウシステムとかよく出来ていたりするんだけど(ガラスはすべてフィクスでパネル部分が開閉するとか)、このお二人の求める雰囲気とは違ったようだ。今入っているテナントは商業施設の方が目に付く。

松:それは低層だから外から見られて集中できない、というような意味ですか?

王:そうではないです、会社らしくない気がします。例えばクラブを作ったり、美容室だったらそこはすごくいいです。私たちのような「伝統的な」デスクワークの多いビジネスをするのであれば合わないと思います。

浦:他に300平米でワンフロアというタイプもあるけれども、階段があることで雰囲気がかわるから、お客さんも気楽に上の階で話しができるし、夜でも来てくれるし、そういう雰囲気の切り替えができるのは大事だと思いますね。

王:私たちの会社は広告な内装工事のほかに建材の取り付けなんかもやってますから、窓口には職人さんなんかもやってきます。やっている仕事の雰囲気が全然違うので、フロアで分けられるというのは確かに理想かなと。あとテラスのある上の階だと、お客さんはとても気楽に打ち合わせが出来ます。そういう雰囲気を作りたいんです。硬いだけのビジネスではなく、やわらかいライフスタイルを出したい。それがこの住戸タイプに合った感じがします。

平面図(上)、左が下階プランで、入り口を入って左側に受付的なオフィスがあり、その奥に洗面と打ち合わせ室がある。さらに中に進むと大きなオフィス空間になっていてここに机を並べている。右奥にキッチン。壁を足すことなく家具を配置するだけで竣工当時の状態をほぼ保って使用されているようだ。右が上階のプランで階段を上がってコモンスペースがあり、そのわきに螺旋階段のある屋外テラスがある。まわりにそれぞれ洗面室を擁した個室が3つある。下階のオフィス空間の状態(下左)。奥の壁の後ろがキッチンになる。17階の屋上階のテラスを屋上から見下ろす(下右)。テラスは打ち合わせに使うとか。右側に鉄骨の螺旋階段が見える。

浦:僕らは94年から仕事をしていて、日中の架け橋になるようにしたいと思ってきてます。コミュニケーションの仕事なんですね。そういう意味ではオフィスに人が気楽にきて話せるほうがいいんです。

松:最上階2層式というのは4号棟以外にもあったと思うんですが、とくにここを選ばれた理由はありますか?西向きのこの住居を選ばれた理由は?

浦:7号棟なんかも見ましたが・・・それぞれ違うんですよ。つくりが違う。下階が狭くて上階が広くなるタイプとか、お風呂に天窓がつくタイプとか。

王:建外SOHOにはおそらく20戸くらい2層式の住宅がありますが、面積も200から450平米くらいまでさまざまだし、いろいろ見ました。で、ここが丁度いいかなと思ったんです。ほかにも会社用途には貸せないというオーナーがいたり、すぐ契約できるとかできないとか、いろんな条件が重なってここになったんです。

浦:風水もあったんだっけ?風水はよくわからないけれど、人が集まるようになりましたね。それで言うといいことありますね。結果としてはよかった。

松:実際に使われている状況ですが、オフィスアワーは何時から何時ですか?

浦:9時から5時半までです。実際は残業も多いですが。昨晩は11時まで人がいたし、今は土日も誰かしら来てますね。現場もあるし。

松:昼食はどうされていますか?

浦:下の階のキッチンで弁当を食べてます。全員一度は無理なので交替になりますけど。

松:お二人はこの上の階にお住まいなわけですが、下の階に夜遅くまで人がいたり週末もだれか来ているのは落ち着かなくないですか?

王:そこまで気にしてませんね。会社によってスタイルがあるんでしょうけれど当社は従業員とは家族の感覚でやってきています。何人かは設立段階からいてもう8−9年在籍している者もいますし、運転手さんはこの中に住んでいますからね。

松:あー、下の階には運転手さんが寝泊りしてるんですか。交替制ですか?

浦:独身で地方出身の子が一人住み込んでいるんです。運転手といってもいろんなことをやってもらいますから、一番信頼できる人なんです。


下階エントランスより内部を見る(左)。基本的には真っ白な空間に、アンティークの家具でアクセントがつけられている。キッチン(右)。ガラス天板のカウンター、キッチンユニット、冷蔵庫、洗濯機などすべて竣工時に込み。

松:前の事務所は職住分離だったそうですが、こういうふうにSOHOになるとどうですか?圧倒的にいいですか?それともいいところも悪いところもありますか?

浦:どうですか?王さん(笑)

王:私はいいとは言い切れないですね(笑)。なぜかといえばやはり仕事は仕事、生活は生活というふうに分けないと、1日2日ならかまわないですが長期的にはストレスもたまると思うんです。しかし今の段階は、会社はまだ発展途中で忙しいですから、もし家が離れていると余計に体はしんどいことになると思います。友達と会ったり仕事で打ち合わせをするのもこのすぐ傍で、この建外SOHOの中にはたくさん打ち合わせ場所があります。夜遅くでもすぐ打ち合わせができる。これで家が離れていたら夜中に打ち合わせは無理ですし。事務所と住居が一体なのは便利ではあります。
 SOHOとは言っても実際の私たちはスモール・オフィスの感じではないです。在宅でホームページを作ったりするような、いわゆる普通のSOHOとは少し違う。会社の業務内容としては普通のオフィス空間でやるようなことも多いし、来客も多い。会社が発展状態にあるからこそSOHOの状態が合う、と言うだけのことで、会社の今後の状況によっては変わるかもしれないですね。

松:浦野さんはどうお考えですか?

王:僕はもうこういう生活に慣れているからなあ・・・。あまり家が離れて仕事をするのも疲れるし。2人でやっている会社ですから、2人が動かないと会社も動かないんです。逆にもっと大きい会社なら2人が休んでいても会社は動くわけです。今のこの規模なら会社と家がくっついているこういう状態も仕方がないと思っているし、もし別に家を用意するにしても、僕はこの建外SOHOの中に準備するほうがいいと思います。王さんは少し違うんですよ、車で10−20分離れたところに住んで少し気分転換したいと思っているみたいだし(笑)。女性だからというのもあるのかな。

松:どうでしょう、男女の違いからくるのか、日本人と中国人の住居に対する感覚の違いからくるのか?

王:私は2つの原因があると思います。1つは会社の現状がそうさせているということ。もう1つは個人的なライフスタイルに対する考えの違いだと思うんです。例えば浦野社長はみんなでいるのが好きです、テニスをしたり、みんなで一緒に現場に行ったり。そういうところでSOHOに対する考えも違ってくると思います。

浦:2人の仕事の時間が少しずれているのもあります。中国人との商談は基本的に王さんがこなしているわけで、結構夜遅い商談も多い。しっかり夜に話をして仕事をすることが多い。僕は日本人相手だと昼間にしっかり仕事をして夜はいっしょに食事に行くくらいのものです。そういうずれがあって、ここから離れたところに住むのは少ししんどいかなという気がします。

王:確かにそういう部分は中国人と日本人のライフスタイルに対する違いがあるように思いますね。私の打ち合わせは昼間はみんないそがしいので、夜9時以降の打ち合わせが多いです、話していると夜中の12時くらいまでなっちゃいますね。

浦:王さんは会社の次のステップを見つけるために対外的な打ち合わせが多いので夜の仕事が増える。僕のほうはお客さんに対して実際に満足できるものを提供していかなくてはならないんで昼間に動き回っていることが多い。そういう違いがありますね。

王:今北京にいるからこのような状態なのかもしれないです。もし日本で仕事をしていたら役割分担はこの逆になるでしょう。


環境

松:なるほど。建物のことをもう少し伺いたいんですが、去年の12月入居ということはもう寒い時期も暑い時期も経験されているわけですね。冬は室内の環境はいかがでしたか?

浦:冬は暑かったね。日当たりがいいからあったかくなってTシャツで済むくらいの感じだったですね。

王:そうですね、冬は暑いですね(笑)、で夏も暑い(笑)。

松:西、南向きでガラスが多いからですね。しかしこの階はテラスがあってもだめですか?

浦:下の階は特に暑くなりますね。窓もそんなに大きく開かないし。

王:夏はちょっと大変ですね。エ
アコンもかなり回して電気代がかかります。

窓まわり、網戸が内蔵されている。陽射しよけでここではよしずを吊るしていた。ガラス部は内開きだが高層ということもあってそう大きくは開かない。確かに夏は暑そうではある。足元の白い箱に温水暖房のラジエターとライトアップ用の蛍光灯が仕込まれている。

松:夏はたいへんで冬は楽だと。冬の暖房はどうなっていますか?壁に温水暖房のラジエターがついていますよね。

王:温水暖房のほかに床暖房が入っています。

松:それは中央制御なんですかね?この部屋にも入っていますか?

王:よくわからないです、ただ管理の人にどうして冬こんなに暖かいのかと聞いたら床暖房が入っているといわれました。

浦:引っ越してきて内装をいじろうとしたときこの室内の床ははつらないでくれと言われましたから、きっと床暖房が入っているんでしょうね。

松:夏は個別の空調機が各室に入っているわけですね。がんがんにつけないと涼しくならないですか?この空調機は借りるときにもう入っていたんですか?

王:足りないくらいです。空調機はすでに入っていました。

浦:ここは空調機だけじゃなくて、冷蔵庫も洗濯機もすべて入っていました。

松:それは大家さんの方で準備したものなんでしょうか?

浦:いえ、冷蔵庫まで含めて建設時に準備したと聞いています。

松:暑い場合、窓のまわりにブラインドを下ろされたりしても効き目ないですか?

王:少しだけ効き目があります(笑)。ブラインドやカーテンについては管理会社からの条件があります。色は白くて窓から何センチか離してレールをつけるようにとか、少し中の照明が外ににじみでるような半透明のカーテンが望ましいとか、いろんな条件がありました。この建外SOHOの特徴ですが、窓の一番下には白い箱がついていて、中に照明器具が入っています。これを必ず外から見えるようにしなくてはいけないという条件もあります。なぜかというと、これは聞いた話ですが、建外SOHOは北京市政府と約束を交わしていて、例えば10月1日の国慶節のときは建物照明を全点灯するようなことがあります。今日は全部照明をつけてください、その分の電気代は補助しますのでという日があります。窓際の白い箱の中の照明も、あの中には温水暖房のラジエターも入っていますが、普段はだれも点灯しません。お祭りやなにか大事な行事のときだけ管理会社からの依頼があってつけるんです。外から照明が見えるので室内のランプを交換するときは真っ白のランプでないとだめなんです、黄色っぽいランプはだめ。

松:ランプの色温度まで決まっているんですね、それで外から見て統一感が守られているわけですね。ちなみにこちらの管理費はおいくらですか?

王:私たちは月額の家賃の中に込みになっています。細かい金額はわからないです。

松:管理組合とか、住人総会みたいな活動もあるんですか?

浦:ここはオーナーの会はあるみたいですね。ちなみにデヴェロッパーの社長もここの8号棟の最上階に住んでます。

松:あと水まわりですが、上下階あるわけですけれどいくつ水まわりがありますか?

浦:たくさんありますよ。上の階に3つ、下に2つトイレがあります。1つはシャワーですがあとはそれぞれバスタブつきです。

松:壁も床も天井も真っ白ですが、その辺りはいかがですか?

王:好きです。

浦:1度だけ階段のところの壁を色を塗ったんですけど、白に戻したことがありました(笑)。一部分だけ赤に塗ったらやっぱりおちつかなくて白に戻したんです。ほんの数日だけですぐ戻しました。で、かわりにレリーフをかけたんです、あれも古いものです。ああいうのを付けたり見に行ったりするのが一番ストレス発散になりますね。


階段前のレリーフ。


松:入居後にもともとの設計が気に入らないで取り外したとか直したとかというようなところはないですか?

王:借りているわけですから、大家さんの手前あまりいじれないというのはあります。それから例えば外のテラスにはガラスの屋根をかけてサンルームにしたかったんですが、管理会社の許可が下りませんでした。

松:車はどこに置かれていますか?地下ですか?

浦:会社のが1台地下にあります。B2に借りています。月800元です。

松:その値段はこのあたりの相場と比べると高いんでしょうか?安いんでしょうか?

王:うーん、建外SOHOの家賃と同じですね・・・高いほうですけれどもとても高いわけではないという感じでしょうか(笑)。いつも私は向かいの国貿ビルと比べるんですけれどね。

浦:そうそう、そのへんの値段設定がうまいんだよね(笑)。ここは交通がすごく便利ですね。第三環状線に接してるし、地下鉄にも近いし、空港にもスムースに抜けられるし。

松:他になにかお住まいになってて困るようなことはありますか?

王:建物自体には文句なしです。ただ管理システムには問題があると思います。入場チェックが甘いんです。

松:管理が緩いってことですか、具体的にはどういうことですか?

王:まず敷地自体がオープン式でしょう。誰でも入って来られる。各建物には下でインターフォンを押して入って来られる。ここの管理は緩いと思います。

浦:まあ確かに他の北京の新しいマンションに比べるとセキュリティは落ちるよね。

松:そういうところはもう少し厳しくしてほしいと思われるものですか?

王:ええ、そう思います。なぜかというと私たちの場合とくに中間階ではなく最上階ですから、屋上の機械室とは柵1つで隔たれているだけです。たまに屋上に工事する労働者がいたりすることがあります。夜中に工事していたりすると気になります。

松:なるほど。

王:全体的な印象としては不動産の物件としてとてもいいと思います。デヴェロッパーのオーナーは偉いと思います。デザインもシンプルで味があって好きです。

浦:白いと自分でいろいろ飾ったりできるところがいいですよね。あと最近はずっと週末は外でお祭りみたいなのを管理会社が主催していますね、あれは偉いと思う。週末の午後とか夜にフリーマーケットやライブを開いたりしてます。そういう人集めをしてるわけですね。だから入居率も高くなったし、家賃も上がってきてるし。価値を上げる努力をしているわけですね。普通北京では作って売ったらおしまいというデヴェロッパーが多いわけでしょう、ここはちゃんとパブリシティしているわけだから偉いと思いますね。

仮設ステージ。敷地内に設けられて週末ごとにちがうイベントが催されているようだ。ほかにも屋台のマーケットが出来て、アクセサリーや服を売っている。週末だけの活動のようだけれど、なかなかにぎわっていた。


松:なるほど、どうもありがとうございました。



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