(http://www.newhorizon.com.cn)
インタヴューの前に―オーストラリアの鏡像  
物件データ
インタヴュー1
インタヴュー2
インタヴュー3
インタヴューを終えて


●インタヴューの前に―オーストラリアの鏡像

 連載の2回目はオーストラリアの建築家が設計したという「錦秋知春」(英語名はnew horizon)をご紹介する。北三環と四環の間に立地し、地下鉄の知春路からも歩いて5分程度なので市中心へのアクセスも悪くない。北西部の中心地区である中関村にも近い。東京で言ったら、「文京区、都営線の駅近くの落ち着いた住宅地」といった感じだろうか。
 連載開始後、少なくない反応を各方面から頂いていろいろ考えたのだが、この連載ではなるべく中国人との会話を忠実に拾っていくことを大事にしようと思った。話していることに対してどういう反応があったか、どうはぐらかされたかということも含めて、1つの記録だと考えることにした。データの裏付けもなるべくいろんな角度から取るようにしているが、数字の羅列が中心になるよりは、会話の中から今のペキン人たちが住宅に対してどういう考えを持っているか伝わるようになればいいのではないか、と思っている。
 さて、オーストラリアの設計者が関わったというこの物件に話を戻すと、この建築家は1939年生まれのフィリップ・コックスといい、かの国の大御所建築家である。62年にシドニー大学を卒業、67年に事務所を設立(www.cox.com.au)している。有名な作品ではシドニーのサッカースタジアムがあるが、ウエブから見る限り、非常に多くの大規模なプロジェクトを作ってきた設計事務所のようだ。デヴェロッパーが作ったこの物件のパンフレットでは「20年遅れてやってきた大師の贈り物」というキャッチフレーズが書かれている。20数年前、周恩来首相が世界の有名建築家20人を中国に招待して都市建設に関しての意見を聞く機会を持ったそうだが、フィリップ・コックス氏もこのうちの1人だったとのこと。 
今回は3人にインタヴューすることができた。中国側の協力事務所の担当責任者、デヴェロッパーの企画部責任者、在北京コックス集団中国エリアの責任者である。

「錦秋知春」各部。西側メインゲートから住宅地区を見る、曲線平面の低層棟、そこにかかる鉄骨屋根、カラフルな外壁などがわかる(左上)。低層棟と高層棟の組み合わせ、低層部の北側は明るい赤色のタイルを使用して暗くなるのを避けている(中上)、低層棟南側はグレーと黄色のみで金属のルーバーが多用されている(右上)。南側立面詳細、金属製ルーバーが軸回転するような納まりになっている(左下)。住宅区の脇に立つモデルルーム、これは中国側の協力設計事務所だけで設計したようで少し趣が違う(中下)、モデルルーム内部、右側に見えている斜めになった壁の向こうが2つの四角い部屋をつなぐ台形の書斎で、これが曲線棟平面の要になっているというのが中国側協力事務所の説明だった。(右下)



●物件データ

プロジェクト名:錦秋知春
位置:北京市海淀区知春路6号(薊門橋北進、知春路東角)
規模:総敷地面積4.3万平米、住宅部分延床面積18.2万平米(住宅部分12.3万、公共部分5.9万)、
全824戸、地下駐車場部分1.7万平米、計961台(地上823、地下138)、緑化率33.67%
開発商:北京錦秋知春房地産開発有限公司
設計:The Cox Group Pty Ltd.+北京維拓時代建築設計有限公司
施工:北京房山建築企業集団総公司



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